各ウインドウの説明
環境の設定

 環境の設定では、Music Studioの様々な設定を行います。

●操作
 「デフォルトでオートスクロール」がチェックされていると、新しく作成されるイベントリストは全て最初からオートスクロールONの状態になります。
 「完全スクロール」の場合、小節グリッドは1小節単位で、その他のウィンドウは1イベント単位でスクロールするようになります。しかし、特にイベントリストを大画面で表示するような場合、処理が重くなります。
 「ページスクロール」の場合、小節グリッド、その他のウィンドウ共にページ単位でスクロールします。

 「起動時に開く」では、起動時に開くウインドウを選択します。

 「ダブルクリックで開く」がチェックされていると、各ウインドウのトラック、またはオーディオエントリをダブルクリックした時、指定したウインドウが開きます。

 「停止ボタンで再生開始位置に戻る」がチェックされていると、停止ボタン(F4キー)で再生を開始した位置へ移動し、停止します。
 「選択位置をループ範囲に設定」がチェックされていると、範囲選択時、選択範囲を自動的にループ範囲に設定します。
 「シャトルバーを使う」がチェックされていると、コントロールボタン下のバーは、シークバーとしてではなく、シャトルバーとして働きます。シャトルバーを使うと、微妙な巻き戻しや早送りが可能になります。
 「1トラックにのみレコーディング」がチェックされていると、トラックの「R」の列には1つしか「R」がつかず、1トラックしかレコーディング状態になりません。今のところOFFにする必要はないと思われます。マルチトラックレコーディングを行う場合は、MIDI環境の設定で「入力データをトラックのチャンネルに出力」のチェックをはずして下さい。
 「連続貼りつけ」がチェックされていると、小節、タイムで貼りつけ後、貼りつけ位置が自動的に貼りつけた範囲の後ろへ変更されます。同じ小節を何度も並べるような場合に便利です。
 「編集単位を音符の長さに設定」がチェックされていると、ピアノロール、スコアロールで音符の長さを変更すると、編集単位も音符の長さと同じ値に設定されます。
 「最新情報をチェック」がチェックされていると、Music Studioを起動するたびにFrieveのサイトよりMusic Studioの最新情報を取得し、更新があれば表示します。
 「クイックオーディオレコーディング」がチェックされていると、オーディオレコーディング時、オーディオレコーディングの設定ダイアログを表示せず、即座にオーディオレコーディングを開始します。

●表示
 「壁紙」では、メインウインドウの壁紙をしていできます。クリアでは壁紙をクリアし、参照で壁紙のBMPファイルを指定します。「グリッドにも壁紙を表示」がチェックされていると、トラックウインドウ、オーディオトラックウインドウのグリッドにも壁紙が表示されます。

 「オーディオラベルの種類」では、オーディオデータの上に表示されるラベルの種類を設定します。
 「Name」に設定すると、オーディオエントリーウインドウで設定したオーディオの名前が表示されます。
 「File Name」に設定すると、オーディオのファイル名が表示されます。
 「NO.」に設定すると、プロジェクトに登録されているオーディオの番号が表示されます。
 「なし」に設定すると、オーディオラベルは表示されません。

 「波形表示」では、オーディオトラック、オーディオコントロール、オーディオエディットなどにおける波形表示方法の設定を行います。
 「表示色」では、オーディオエディットウインドウ等での波形の表示色を指定します。
 「波形をノーマライズ表示」がチェックされていると、オーディオトラック、オーディオコントロールにおいて、レベルが小さい波形が表示範囲いっぱいにノーマライズして表示されます。

 「最小の桁を表示」がチェックされているとTick、フレームがリアルタイムに表示されます。
 「空白小節を表示」がチェックされていると、トラックウインドウの小節グリッドで、さらに後ろにイベントがある場合、何もない小節にも空白小節が表示されます。
 「256色対応」がチェックされていると、256色モードでの表示に対応します。ただし、この場合描画速度が低下したり、256色モード以外で使用する場合に色化けが起こる可能性があります。
 「コントロールを塗りつぶす」がチェックされていると、ピアノロール、スコアロール下のコントロールチェンジの表示を塗りつぶして表示します。
 「イベントを色分け表示」がチェックされていると、イベントリストでイベントの種類に応じてイベントの表示色が変わります。

●MIDI環境
・MIDI接続の設定
 「MIDIデータをトラックにThru」をチェックしておくと、MIDI Inから入った情報はすべて現在のトラックのデバイス、チャンネルにThruされます。MIDIキーボードがマスターキーボード、コントロールキーボードの場合(音源を内蔵していない)場合は、チェックしておいて下さい。また、音源内臓のキーボードの場合でトラックにThruしたい場合は、キーボード側のLocal設定をOFFにして下さい。
 「入力データをトラックのチャンネルに出力」をチェックしておくと、MIDI Inから入った情報のチャンネルはそのトラックのチャンネルに置き換えられます。キーボード側で録音先のチャンネルを変更するような場合はチェックをはずしておいて下さい。また、マルチトラックレコーディングをしたい場合もはずしておいて下さい。マルチトラックレコーディングは、1トラックに全てのチャンネルの情報をレコーディングしておいて、後から各トラックに分けるという方法になります。

・再生の設定
 「シャトルバー使用中にも発音」をチェックしておくと、シャトルバーで早送り再生中にも発音されるようになります。
 「ミュート中にノート以外は発音」をチェックしておくと、非再生時(早送り、ジャンプも含む)にもノート以外の情報は送信されます。しかし、あまりにもノート以外の情報が多いデータだと、スムーズな早送り、ジャンプが出来なくなる事があります。このような時はチェックをはずして下さい。
 「レコーディングカウントオフ中にも発音」をチェックしておくと、リアルタイムレコーディングのカウントオフ中にも再生します。

・トラック情報送信の設定
 トラックグリッドの「Patch」「Vol」「Pan」及びミキサーの情報をいつ送信するか設定します。すべての情報をイベントリストの中で自分で管理する場合はチェックをはずしておいてください。
 「データを開いたときに送信」をチェックしておくと、トラック情報をファイルを開いた時に送信します。
 「開始位置から再生時に送信」をチェックしておくと、トラック情報を開始位置から再生ボタンを押した時に送信します。

・同期の設定
 インターナルに設定しておくと、Music Studioは、自分がマスターになって再生を行います。外部にエクスターナルクロックに設定されたMIDIシーケンサーが接続されていると、そのシーケンサーはMusic Studioの再生に合わせて再生されます。
 エクスターナルに設定しておくと、Music Studioは、外部からのMIDI信号に合わせて再生します(不完全)。ただし、Music Studioがオーディオ再生を行う場合(再生対象がMIDI以外(MIDI+Audio、Audio)になっている場合)は、インターナルとしてのみ動作します。
 「SMPTE/MTCを送信」がチェックされていると、クロック送受信デバイスの設定でクロック送信をONにしたデバイスに対して、MIDIクロックと共にMTC(MIDI Time Code)が送信されます。SMPTE/MTCのフレームは、「24フレーム」〜「30フレーム」で選択します。
 「オフセット」は、Music Studioの時間0に対応する、SMPTE/MTCの時間です。時間、分、秒、1/10000秒で指定します。

 クロックを送受信するデバイスは、セットアップメニューのMIDIデバイスの設定で設定します。

●インプットフィルター
 インプットフィルターを使うことにより、MIDI Inからの入力を制限することができます。

 チェックされているチェックボックスのイベントのみ、MIDI Inから受信します。コントロールチェンジ情報に関してはそれぞれにON、OFFを設定します。コントロールチェンジのチェックボックスがOFFになっていると、全てのコントロールチェンジ情報を受信しません。
 例えば、Music Studio側のみで音色を切り替えたい場合(MIDIキーボードで音色を切り替えてもMusic Studioは受信しないようにする場合)、プログラムチェンジ、コントロールチェンジ0、32の3つをOFFにします。

 「初期化」ボタンをクリックすると、コントロールチェンジ102番以降以外全てのイベントを受信する設定になります。

●メトロノーム
 「再生中メトロノームを使用」がチェックされていると、再生中にメトロノームが発音します。
 「録音中メトロノームを使用」がチェックされていると、録音中にメトロノームが発音します。

 「1拍目」では、小節の最初の拍で使われるメトロノーム音を設定します。
 「1拍目以外」では、小節の最初以外の拍で使われるメトロノーム音を設定します。

 「デバイス」は、メトロノームのノートを出力するデバイスです。
 「チャンネル」は、メトロノームのノートを出力するチャンネルです。
 「ノートNO」は、メトロノームに使用するノートNOをです。
 「ベロシティー」は、メトロノームのノートのベロシティーです。
 「デュレーション」は、メトロノームのノートの長さです。

●ミキサー
 ミキサータブでは、MIDIミキサー/オーディオミキサーの表示の設定と、MIDIミキサーでコントロールするコントロールチェンジ番号の設定を行います。

 「フラッシュする」がチェックされていると、ユーザの操作以外で変更のあったパラメータをフラッシュして表示します。
 「カラーキーボード」がチェックされていると、MIDIミキサーで、キーボードの発音中のノートをトラックの色で表示します。
 「フェーダーをスムーズに動かす」がチェックされていると、パラメータが急速に変化した場合もそれに追従するようにフェーダーをスムーズに動かします。
 「ピークホールド」がチェックされていると、レベルメーターでレベルが一番高かった時点のレベルをしばらくの間表示します。

 コントロールチェンジでは、MIDIミキサーでコントロールするコントロールチェンジの番号を設定します。

●MIDIレコーディング
 MIDIレコーディングの設定については、
リアルタイムレコーディングも合わせてご覧ください。

 MIDIレコーディングの設定では、リアルタイムレコーディング、ステップレコーディングの設定をします。メトロノームの設定に関しては、セットアップメニュー、環境の設定のメトロノームタブで行います。

・モード
 レコーディングモードを選択します。
 「リプレース」に設定すると、すでにトラックに入っていたデータは全て消去されてからレコーディングされます。
 「スタンダード」に設定すると、レコーディング開始地点以降に入っていたデータは消去されてからレコーディングされます。
 「オーバーライト」に設定すると、レコーディングされた範囲に入っていたデータは新しくレコーディングされたデータに書き換えられます。

 「オーバーダブ」に設定すると、すでにトラックに入っていたデータに新しくレコーディングされたデータがマージされます。
 「ニュートラック」に設定すると、レコーディング時に新しくトラックが作成され、レコーディングはそのトラックに対して行われます。ニュートラックはリアルタイムレコーディングのみに有効なモードです。

・パンチイン、アウト
 パンチイン、アウトで、自動的にレコーディング状態になる、またはレコーディング状態から抜ける場所を設定します。

 「オートパンチイン」がチェックされていると、再生が指定された場所に差し掛かると自動的に録音状態になります。
 「オートパンチアウト」がチェックされていると、再生が指定された場所に差し掛かると自動的に録音は停止されます。

・レコーディング開始設定
 「カウントオフ小節数」は、リアルタイムレコーディングを開始するまでのカウントオフの小節数を指定します。

・ステップレコーディングの設定
 「小節の頭からステップレコーディング」がチェックされていると、ステップレコーディングを開始しようとしたときに自動的に現在の小節の頭まで移動します。
 「他のトラックのノートを再生」がチェックされていると、ピアノロール、スコアロールでのステップレコーディング時、ステップレコーディング中に他のトラックのノートが再生されます。ただし、MMEドライバを使用している場合で、再生モードがMidi以外の場合は再生されません。
 「ピアノロール、スコアロールを使用」がチェックされていると、トラックウインドウ、イベントリストでステップレコーディングボタンを押した時、ステップレコーディングウインドウが開く代わりに、ピアノロール、もしくはスコアロールが入力状態で開きます。ピアノロール、スコアロールをデフォルトのステップレコーディングウインドウとして使用したい場合にチェックします。

・ステップレコーディングに使用するウインドウ
 ステップレコーディングの設定で「ピアノロール、スコアロールを使用」を選択時、ステップレコーディングに使用するウインドウを、ピアノロールもしくはスコアロールから選択します。

●SMF読み込み
 SMF読み込みタブでは、SMFの読み込み方法を設定します。

 「エラーを無視して読み込む」がチェックされていると、SMFにエラーを発見しても無視して読み込みを続けます。これによってエラーのあるSMFを読み込んだ結果に関しては責任を負いかねます。

 「テキストデータをトラックの名前として読み込む」がチェックされていると、SMFデータ中にテキスト情報(スペシャルのテキスト〜キューポイント)が入っていると、それをトラックの名前にします。

●オーディオ環境
・オーディオドライバ
 Windows標準のドライバを使用して音声の入出力を行うには、「MMEドライバ」をチェックします。サウンドカードを内蔵したほとんどのパソコンでこのドライバを利用することができます。
 ASIOに対応したオーディオカードを利用するには、「ASIOドライバ」をチェックします。

・一時利用フォルダ
 一時利用フォルダには、オーディオエディットウインドウでコピーしたデータなどを保存しておくために、一時的に使用するフォルダを指定します。

 「ファイルバッファ」では、オーディオトラック再生時に予めHDDから波形データを読み出しておくサイズを指定します。大きくするほどHDDからの波形データ読み込みの効率が上がりますが、あまり大きくすると再生位置移動時に多くの負荷がかかります。
 「マスターのクリップを防止」がチェックされていると、マスターアウトのオーバーレベルを監視し、クリップするようなら強制的にレベルを押さえます。
 オーディオのミックスを64bitで行うには、「64bitミックス」をチェックします。64bitミックスを選択すると、ミックスに必要なCPU負荷がわずかに上昇しますが、より高音質なミックスを行うことができます。
 Music Studio内臓エフェクトの内部処理を64bitで行うには、「64bitエフェクト」をチェックします。64bitエフェクトを選択すると、エフェクトに必要なCPU負荷がわずかに上昇しますが、より高音質なエフェクト処理を行うことができます。

●インストゥルメントマップ
 インストゥルメントマップの設定については、最初の設定から、再生までも合わせてご覧ください。

 インストゥルメントマップの設定では、各デバイス、チャンネルに使用する音色表の設定をします。

 「デバイス、チャンネル」で変更したいデバイス、チャンネルを選択すると、「インストゥルメントマップ」にそのデバイス、チャンネルで現在使用されている音色表が表示されます。ここで「インストゥルメントマップ」を変更することで、そのデバイス、チャンネルの音色表を変更できます。
 「デバイス、チャンネル」は複数同時に選択できます。例えば、デバイス1の音色表を全てSC-55に変更したいときは、まず「デバイス、チャンネル」でデバイス1の1〜16チャンネルを全て選択します。その後インストゥルメントマップでSC-55を選択するとデバイス1の音色表は全てSC-55の音色表になります。

インプットクオンタイズの設定

 インプットクオンタイズの設定では、リアルタイムレコーディング時にかかるクオンタイズの設定をします。

 「インプットクオンタイズを使用する」がチェックされていると、リアルタイムレコーディング時に全てのイベントに指定されたクオンタイズがかかります。

 クオンタイズのパラメーターの詳細については
クオンタイズを参照して下さい(インプットクオンタイズには、ノーマルクオンタイズのみ使用することができます)。

MIDIデバイスの設定

 MIDIデバイスの設定では、MIDI In、MIDI Out、それぞれにどのドライバを使用するか選択します。グリッドをクリックすると、現在Windowsに組み込まれているMIDIドライバのコンボボックスが表示されますので、その中から割り当てるドライバを選択して下さい。

 デフォルト欄をクリックすると、そのデバイスがデフォルトに設定されます。デフォルトに設定されたデバイスは、トラック作成時やSMFの読み込み時、最初に選択されます。

 クロック送信、受信欄をクリックすると、それぞれそのデバイスに同期のためのクロックを送信するか、そのデバイスからクロックを受信するかを切り替えることができます。クロックを受信するデバイスは1つのみ選択可能です。

 ディアクティブ時にMIDIデバイスを開放をチェックしておくと、他のアプリケーションに移った時Music StudioはすべてのMIDIデバイスを開放します(演奏も止まります)。BGMプレイヤーとしてもMusic Studioを使うような場合はチェックを外しておいてください。

SMF形式で保存

 SMF形式で保存では、SMF形式での保存方法を指定します。SMFで保存するには、ファイルメニューの保存で、拡張子を「Mid」にしてください。自動的にSMF形式で保存ダイアログが開き、SMFで保存されます。

●フォーマット
 SMFのフォーマットを指定します。
 「Format0」では、全てのトラックの情報が1トラックにまとめて出力されます。
 「Format1」では、それぞれのトラックは個別に出力されます。

●分解能
 保存するSMFの分解能を指定します。

●Tempo、Meter、Keyトラック
 Format1で保存する場合に、テンポ、メーター、キートラックをどのように保存するかを指定します。
 「個別に出力」では、それぞれのトラック専用のトラックを出力します。
 「1つのトラックにまとめて出力」では、この3つのトラックを1つのトラックにまとめて出力します。

 「トラックにマージして出力」では、これら3つのトラックを指定したトラックにマージして出力します。

 「トラックのVel+、Key+を計算する」がチェックされていると、トラックグリッドのKey、Velが計算されたものが出力されます。

 SMF形式で保存すると、トラックの音色、ボリューム、パンや、テンポなどの情報は保存されません。これらの情報も保存するには、実行メニューからトラック初期化情報の挿入を行い、これらの情報をイベントに書き出しておく必要があります。


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